「金融リテラシー」
という言葉を、聞いたことはありますか?
金融に関する情報を
正しく理解して、
自分自身で判断できる能力
のことです。
日本は欧米などと比べて、
金融リテラシーが低い
と言われています。
その原因として
金融知識を学ぶ機会が
諸外国に比べ
圧倒的に少ないからです。
学校の教育課程を通じて、
今後は金融知識の授業が
スタートします。
どのような金融リテラシー教育を
実践しようとしているのか
見ていきましょう!
FP事務所を舞台に
3人のキャラクターがメインとなって、
お金や経済の知識を
わかりやすく解説してきます。
左:涼子さん・・・事務所の常連客、新婚さん。
金融知識を勉強し始めた
中:吉永所長・・・真面目で腕利きFP事務所所長
右:夏美さん・・・新人FP。明るく元気でちょっと天然
涼子さん
金融の専門用語って難しい言葉が多くて、分かりにくいのよね~。
夏美
そうですね。
経済ニュースとかをネットで見ていても、意味が分からない単語もよく出てきますよね。
経済ニュースとかをネットで見ていても、意味が分からない単語もよく出てきますよね。
涼子さん
大人になって、金融の勉強を始めたけど辛くて辛くて・・・。
夏美
以前、老後資金2,000万円問題も、話題になりましたよね。
自分で資産形成をしようと思っても、大人になってから、さあ始めようというのは厳しいです・・・
自分で資産形成をしようと思っても、大人になってから、さあ始めようというのは厳しいです・・・
吉永所長
そもそもなぜ日本人は、金融の知識が身についていないと思いますか?
涼子さん
投資を行うことに、あまり慣れていないからですか?

吉永所長
その通りです。
欧米諸国と比べても、金融資産の内訳は現預金の比率が高く50%以上です。
欧米諸国と比べても、金融資産の内訳は現預金の比率が高く50%以上です。
夏美
欧米は、株式などを用いた資産形成を、しっかりと行っているんですね!
ところで日本は、なぜこんなに現金・預金の比率が高いんですか?
涼子さん
銀行に預けていても、全然利息は付かないのにね・・・
吉永所長
以前の日本では、銀行に預けておくだけで、資産形成が出来たからです。
平成の初めの頃は、3年以上の定期預金で、6%以上の利息が受け取れる時がありました。
平成の初めの頃は、3年以上の定期預金で、6%以上の利息が受け取れる時がありました。
夏美
銀行に預けるだけで、昔は利息がそんなにもらえたんですか?
吉永所長
はい、昔は3年の定期預金を100万円預けたら、利息は6万円でしたから。
涼子さん
今は10万円預けても、利息はたった10円よ。
夏美
資産形成は出来ないけど、昔からの流れでなんとなく銀行にお金を預けているというのが実情なんですね。
吉永所長
このままでは資産形成が出来ないので、教育面でサポートをしようと国が動き出しています。
夏美
教育面とは、具体的にどんなことをするのですか?
吉永所長
学校教育の中で、金融リテラシーを培ってもらおうとしています。
涼子さん
学校の授業で、金融の勉強をするってことですか?
夏美
大学だと、経済学や経営学を専攻すれば勉強しますよね。
吉永所長
はい、その通りです。
大学から金融の勉強を始めても遅いので、小学校の授業から導入が検討されています。
大学から金融の勉強を始めても遅いので、小学校の授業から導入が検討されています。
涼子さん
小学校から勉強するの!
それは驚いたわ!!
それは驚いたわ!!
吉永所長
具体的な内容について、見ていきましょう。

吉永所長
文部科学省では、学習指導要領を開示しています。
例えば小学校5年生・6年生の家庭科の授業では、「物や金銭の大切さに気付き、計画的な使い方を考える」とあります。
例えば小学校5年生・6年生の家庭科の授業では、「物や金銭の大切さに気付き、計画的な使い方を考える」とあります。
涼子さん
まずはお金の大切さや使い方といった、基本から学ぶのね。
夏美
中学では、どんなことを学ぶ予定ですか?
吉永所長
中学では、2021年度から金銭管理の方法を学びます。
また、お金を使ってモノやサービスを購入することが、社会にどのような影響を与えるのか考えます。
また、お金を使ってモノやサービスを購入することが、社会にどのような影響を与えるのか考えます。
涼子さん
小学校とは違った、より踏み込んだ内容が盛り込まれていますね。
夏美
一気に、レベルが上がる感じがしますね。
吉永所長
高校では、さらに実践的な教育を2022年度からスタートさせます。
涼子さん
ライフステージに応じた、家計の管理が出来るように内容が設計されているわ。
吉永所長
ライフステージというのは、人生の節目となる出来事に沿って、区分けを行った段階のことを指しています。
ライフステージとは?
年齢に伴って、人生の節目となる出来事により変化する、生活段階。
就学・就職・結婚や出産・育児・定年後などの、大きな人生の転換期ごとに、自分の人生設計を考える必要がある。
例えば、保険を例にすると、家族構成や生活スタイルの変化により、その都度必要な保証などが変わるため、この場合見直しが必要となる。
夏美
そして、預金や保険、投資信託といった基本的な金融商品の知識まで、身に付けようとしているんですね。
涼子さん
私たちが学生の頃とは、大違いね。
吉永所長
資産形成をしっかりと自分たちで行ってくださいという、国からの意思表示とも取れます。
夏美
学校教育を通して、学生の人たちの金融リテラシーがこれから向上していくといいですね。
涼子さん
確かに、年金だけを頼りにしちゃいけないわね~。
自分の持っている様々な資産を、組み合わせて資産形成していくことって、大事ですね。
自分の持っている様々な資産を、組み合わせて資産形成していくことって、大事ですね。
吉永所長
資産形成を行うためには、金融リテラシーの向上が欠かせません。
日々知識を吸収していって、今後の資産形成に活かしていきましょう。
日々知識を吸収していって、今後の資産形成に活かしていきましょう。